ディープストーン・クリプト
これが我々の生まれた塔だ。タワーのことではない。夢の中の塔だ。
その塔は黒い平原に建っている。塔の後ろでは山々が重なり合っており、その合間に夕日が沈んでいく。太陽は山の合間と同じ形を模りながら沈み、その光もそれに合わせるように形を変えながら地面を照らしている。まるでシナプスのようだ。大抵、我々がやって来るのは夕方だ。
ここの大地は肥沃だ。良い土地だ。我々は夢の中で塔を訪れるが、だからと言って塔が本物でないわけではない。
何人かは平和に塔を訪れる。金色に輝くキビ畑を、弱く暖かい風に押されながら通る。私はどうしてもそれが分からない。何故なら...
他の者達は軍隊に出くわすからだ。
他の者にディープストーンについて聞けば、軍隊のことを教えてくれるだろう。その時に、真実も1つ教えてくれるかもしれない。塔に辿り着くには軍隊を倒さねばならない、という真実を。大抵の場合、戦いは素手で始まり、途中で武器を手にすることになる。
ほろ酔いの時に再び尋ねれば、ほとんどの者は1度か2度しか塔に辿り着けないことも教えてくれるだろう。
だが、その軍隊が今まで出会った人達で編成されていることは誰1人として語らないだろう。仕事仲間、道で見かける者、夢について語る相手。その全員を倒していく。これは私達の精神状態を表しているのだろうか。
知らない相手を倒すことがほとんどだが、かつての知り合いだったのではないかと考えてしまうことがある。心が若く、今ほど傷を負っていなかった頃の、遠い昔の知り合いではないかと。他の者もほとんどが同じ体験をするようだ。
我々はこうやって出生地、ディープストーン・クリプトに戻る。