テベン・グレイの日記から
彼らは真実を隠そうとした。だが、我々はその足跡を辛抱強く追った。時空を超えて起こった出来事の端々をつなぎ合わせて。
比喩ではない。本当だ。
トラベラーの影から月の下の暗い回廊へ。そしてそこから月面へ戻るまでの長く厳しい道のり。
クルーシブルで起こった事態から赤い砂での光の破滅へ。
西の忘れ去られた開拓地から北海峡とベロールの恐怖へ。
ブレークランドの荒野からドゥルガの憎しみの寒波へ。
そして最後は、暗黒が純粋に怒り狂う炎に出会ったドウィンドラーズ・リッジだった。
我々は最初から最後まで、そして再び最初に戻るまでヨルの足跡を辿った。
彼の支配を研究した。彼が植えつけた恐怖を、撒き散らした暴力を。良心の呵責もないのか?
おぞましい真実が分かった。伝説は彼を化け物と呼んでいるが、そんな単純なものではない。
ただ、この真実を見つけ、何故彼が自分の行いを、自分という化け物を、偽りの物語で正当化したいのかは分かった。
それでも、その理解は... ヨルの伝承を制御する必要があるという我々の理解は、彼に賛同したということではない。むしろ、その逆だ。
彼の想像の姿ではなく、真の姿を見る時、ドレドゲン・ヨルという男の既に伝説化された描写がかき乱されることになる。
我々の憶測では、多数が目にした化け物は、事実上、人類最強の存在だ。
彼は全てを犠牲にした。
彼の悪しき方法は大いなる結末を削り出す。
人々はこの真実を隠す。他の誰かが彼の足跡を追いかけてしまうことを恐れて。
暗黒を誘惑するために。その光の汚染を許すために。
あの窮地を歩いて絶望に完全に飲み込まれない者などそういない。
我々が使うこの恩恵の純粋さを肯定する理論、そして否定する理論が存在する中、ヨルの生き様は我々がまだ知らない可能性をちらつかせている。
オルサが同意している。
私と同じで、彼も信じている。ヨルの破滅を、彼ほど大きな代償を払わずに再現できる方法があると。
これからしようとしていること。人々はそれでしか我々を評価しないだろう。そして、いつかあの孤独な戦士が会いに来るだろう。いや、ただ会うだけで済むだろうか...?
だが、それでも我々は彼の道を行く。
そこから自分の道を築くため。
我々が失敗したら、我々が苦しめる者達の仇を光が討ってくれますように。