The Grimoire Archive
グリモア トラッカー 書物

記録50

記録50 今日はヘルガに私の考えを伝えた。 彼女がアーマリーの新たな「商機」の話を持ってきたのだ。生産性を高める新たなチャンスだ。ただ私には、最後の一線を越えつつあるとしか思えなかった。 エクソだ。私は最初から彼らに反対していた。彼らは人間ではない。魂を持っていない。神のふりをした人間が作り出した実験体でしかない。そういう試みはいつも失敗してきた。エクソが私たちを敵とみなすようになったら、私たちはどうすればいい? 虐殺されるだけだ。 私たちの技術とエクソの技術を組み合わせると考えるだけで吐き気がしてくる。 ヘルガは私の気持ちを知っていた。間違いなく知っていたはずだ。それなのに提案した。それどころかまたタイタンの話も持ち出した! 彼女たちは避難の可能性について話し合っている。「人々は今まで以上に助けが必要になる」、「これは次の段階としては合理的だ」と彼女は言った。 由紀はいつもどおり両者の意見に理解を示そうとしていた。善かれと思ってそうしているのだ。議論が白熱しすぎると彼女がいつも仲裁に入ってくれる。由紀は私達を落ち着かせる方法をいつも心得ていた。彼女には本当に感謝している、だが今回はそうはいかない。 こんなことのためにブラックアーマリーを作ったわけではない。