The Grimoire Archive
グリモア トラッカー 書物

白昼夢

記録: 7932L745$LUN-1.230[回避コピー記録] 識別: デイビッド・ペル、ドクター・ルーリー・ヘンソン、クアン・スアン司令官 ロケーション: K1第1採掘現場、クルー区画、司令官区画 脅威検知: レベル4、5、9、10――精神病[危険]、異常の可能性あり、クルーに障害、プロトコル無視 [修正検知]: レベル3、4、6、10――異常を確認、精神病[危険]、クルーに障害、プロトコル無視 脅威対応: 異常の影響を監査、ファイルコピー、回避レビュー、脅威レビュー [修正対応]: 別紙記録755、ラスプーチンに保管//報告 「ダメだ! 彼女と話さなければ!」 「すみません、司令官。トランシーバーにかかりっきりなんです。デイビッドには休憩が必要です」 「休憩なんて必要ない!」 「彼と私はちょうどそのことについて話していたんです」 「つまり人の腕に針を刺そうとしてたってことだろう!」 「デイビッド、やめて」 「やめろ! 触るな! 彼女は分かってないんだ、司令官! 彼女は理解していない! 彼女は私とは違ってあれを聞いていない。彼女はあれどれほどの助けになるか知らないんだ」 「大丈夫だ、ヘンソン。デイビッドの話を聞こう。ほらな? 誰もお前に何かを強要したりはしない」 「彼女は俺を眠らせようとしてる。だが俺はもう眠らない。今では起きながらに夢を見るんだ」 「私も時々ある。大丈夫だ」 「大丈夫なんてものじゃない。最高だ! 俺は最高なんだ! おかげで何が作れたか見てくれ! ファイアウォール、彼らにドライブのデザインを見せてやってくれ」 AI-COM/ファイアウォール//ホログラム\提供 沈黙//00:01:07 「ほら? 言ったとおりだろう?」 「ふむ」 原理の尺度。それを応用した。これなら何にでも利用できる。対象周辺に宇宙位相のフィールドを作りだし、収束地点を生成する。ここにある素材では作れない。それに、このドライブを作動させる時は、この太陽系にいないほうがいい。何を一緒に引き込んでしまうか分からないからな」 「[口笛]そうね、デイビッド。話が終わったところで――」 「ドクター、デイビッドが正しいと思う」 「何ですって?」 「お前は分かってない。もう行っていいぞ。デイビッドと私は話さなければならないことがある」