明日の親鳥より今日の卵
俺が真っ直ぐな人生を送ってきたと思ってる奴なんていないだろ? 当然だ。俺を一目見ればわかるだろ? ハンターってのはガーディアンの世界の誇り高き騎士じゃないんだぜ?
とにかく、俺はザヴァラとは違って四角四面な奴じゃない。大事なルールを破ったかと思えば、破っていそうなルールを意外と守っていたりもする。だからこそ、俺は暗黒に首を突っ込んだりする気はなかったんだ。俺たち3人の中で、あの黒いヌメヌメに手を出しそうなのはどいつだと思う? 誇り高き司令官、聡明な魔術師、それとも… 俺か?
光と暗黒が繋がってるって話はよく聞くが、正直俺はまだ納得してない。ひょっとすると、光の塊として生まれ変わったのが何か関連してるのかもしれないな。
いや、そんなこともないかもな。
俺は光が好きだ。単純だろ? 光の使い方を知ってるからな。俺は銃に火を灯し、心には光を灯して何百年もこの太陽系を飛び回ってきた。だから明るくやっていけた。光だけにな。
…今のはさむいギャグだったな。俺も鈍ったもんだ。
とにかく、俺にとっちゃ、トラベラーは旧友みたいなもんだ。頼りになるし、あんまり口を利かない。話す必要がないからな。ただ… そこにいてくれるんだ。
俺は光そのものとしてしばらく過ごしてた。俺とトラベラー。トラベラーと俺… あとサンダンスもな。だから、最近はそこんところわかってきた気がする。まあ、俺はトラベラーに肩入れしてるから、細かい調査なんだったら、それも記録しといたほうがいいかもな。
一方で、暗黒はさっぱりだ。目撃者じゃないんだったら何なんだ? 責任者が善良な奴とは思えない。どちらかと言うと、こっちが死に物狂いで戦ってるときに、囁いてるだけの群集みたいだ。観客なのか、敵なのかはわからない。相手を感心させたり、相手がその気になってくれれば、味方をしてくれるかもしれない。だが、指一本動かしてくれないこともある。どちらにせよ、そんな群集に頼りたいとは思わない。
これは信仰でも、教義でもない。俺はトラベラーを信じれば、全部うまくいくなんて説得するつもりはない。ルールとかは一旦置いといて、俺はこれでうまくやってきたんだ。これは俺の人生を通してこの手で触れたものや、相棒のサンダンスなら何て言うだろうって考えてたどり着いた結論だ。
俺を導くのが自分の中にある光だけになったこの場所でも、あいつのことを考えてしまう。今の俺はもう幽霊みたいな存在なんだ。ゴーストだけにな――今のは上手かっただろう?――だが光は光だ。少し変わったかもしれないが、今でもその歌は聞こえる。あいつがいた場所にはぽっかり穴が空いてるが、何とかやっていくしかないんだ。
ちょっとしゃべりすぎたか?
とにかく、勝手に何でも好きなもんを信じればいい。俺はお前のパパじゃないんだ。大切なのは、裏切らないものを信じることだ。