危機
(我々は生き残る。我々はその土地に恩返しをする。我々は追い詰められている者を助ける。彼らは我々のもとを訪れる)
(支配者が我々のキャンプを襲った。彼らは筋の通った説明をせずに殺す。一族の母を。一族の父を。子供を。彼らは目的もなく我々を殺す。ストーカーが撒き散らす赤色が私の顔に飛び散る。さようなら、フェント。さようなら、我が一族の叔父よ)
(私は赤に覆われる。私にはそれしか見えない)
(彼らとの戦いを続けるほどに、まるで無限の真紅のように、ストーカーから赤があふれ出てくる。彼らの貴重品と道具が私のものになる。私のグレイブ。青き陽光の変換器だ)
(父は生きたまま連れて行かれた。だがまだ殺されてはいない。我々のほとんどが死んだ。母たちが心配そうに私を見る。私の傷ではなく、私に苦しめられた者たちを心配している)
――彼らはお前の力を軽蔑した――
彼らは弱かった。
――それでもお前は自分のできる範囲で彼らを救った――
(ストーカーはアンブラルの太陽の下で、移動中の我々を攻撃した。彼らは我々の見つけ方を知っている。彼らは我々が黄昏時に… ストーカーの追跡とこの星の残虐性から逃れられる時間帯に移動することを知っている)
(我々はどうにか生き延びた。皆隠れ家で踊って歌った。祝福ではなく、まだ生きていることを喜び、失った者たちを記憶にとどめるために。私は静かに怒った。復讐に飢えながら)
我々に喪失感はあまりなかった。あまりも慣れすぎてしまっていた。
――それはお前だけではないのか?――
聞かなくても知っているだろう。
(私はまだ子供だった。そして柔らかい小さなヤダトを腕に抱えていた。腕の中で体をくねらせていたそれを、私はいとも簡単に引き裂いた。この無意味な存在は何だ?)
なぜこれを私に見せる?
――お前は既にこれを見た… 体験した。もう一度体験したところで変わらないだろう?――
(この価値のない無意味な存在は… 簡単に死ぬ。それがどうした? 子供たちはペットの死を悲しんだ。だが私は… 強くなった気がする。私は――)
――お前は自分が誰か知っている。前から知っていた――
(母や皆が心配そうに私を見る。私の傷ではなく、私に苦しめられた相手を心配して… 彼らにはそうする権利がある。私は彼らの体をバラバラに引き裂いても喜びしか感じなかった。私は… 何者だ?)
私は怪物だ。その時に理解した。今も変わらない。
――怪物ではない。救世主だ――