ネッスス – 1
グリントはエクソダスブラックに接近して、公開通信で着陸の許可を要請した。すると嬉々としたデジタル音声がすぐに聞こえた。「もちろん! いつでも歓迎します。あなたがとんでもない恩知らずだとしても」
「感謝します、フェールセーフ!」グリントはベックスとフォールンの詮索するような視線を離れて、船に乗り込んだ。「しばらくバンガードが戻ってきていないのは承知していますが――」
「そのとおり! 前回の訪問からもう2年近く経過しています。頻繁に戻ってくると言っていたのに」とAIが答えた。「おかげで、裏切りという感情が芽生えました!」
「でも、こうして戻ってきたではありませんか」グリントは明るい口調で話そうとする。「調査に手を貸してもらいたいのですが」
「もちろん。あなたの利益のために喜んで搾取されましょう!」フェールセーフは親身に答えた。そして、今度は不機嫌な声で「終わりなき孤独を紛らわすためなら、何だってするよ」と言った。
「ヘッドレスについて何か教えてくれないかと思いまして」グリントは持っていた情報を全てフェールセーフのメインフレームにアップロードした。「この付近にいるという情報を手に入れたのです」
「そのとおり」とAIが返事をした。「私のご近所さんですよ! 最悪のね」