IV: 囁き
I.I
囁きを探せ——彼らはおぼろげだが、確かに呼んでいる。
I.II
全ての骨が秘めた真実の音を奏でるわけではない。脆い者ばかりだ。うつろな存在は無駄に失われた命の重さを背負うためだけに存在している。
I.III
憧れの強い髄の残存物は、愛を見つけ、人生を見つける、そしてその嘘の中で、お前は夢にも見ていなかった細道を発見することになる。
I.IV
しかし、囁きはそよ風のように、あくまで音である。聞く者全てがその目的を共有することはできないのだ。
I.V
汝自身を知れ、しっかり耳を傾けよ、そして囁きから歓迎を受けても恐れるな。心から喜ぶのだ。
I.VI
囁きの切れ字がもたらす苦痛は、切断されたその理論を享受する者にとっては恵みである。
I.VII
切れ字は扉である——憎まれし救済の最初の音だ。
「静かな音の道の上で、切れ字はお前を破壊へと導くだろう」
——「憂愁の書」第7巻、第4の「知見」
我々は低軌道上で、誰にも触れられていない船を見つけた。その軌道は、約1800km下にある主の最後の安息地を示す座標とシンクロしていた。
接近する中で、我々はその機材に特異性を見出していた。やがて、ナビドライブのかすかな信号にこちらの機器を合わせて見ると、低くて耳障りな音を受信した。通常であれば、世界の間に存在する亜空間の虚無の中に吸い込まれて失われていたであろう音だ。
船のテザリングは、リッジの特定の座標と関連付けられていて、船のシステムとは直接リンクしてはいなかった。その代わり、願望と繋がっていた。船は苦痛と怒りの中で、彼の帰りを待っていたのだ。
外殻はまるで殻だった——時間経過により、尖り、ゴツゴツとしていた。未知の死者の骨の中に閉じこもった船など見たことがなかった、だがそれに対しては、興味よりも驚きのほうが大きかった。
やがて囁きが近付いてきた。おぼろげで、はかない。しばらくすると、我々の耳から血が流れ出てきた。
—テベン・グレイが翻訳した古代ハイヴ文書とそれに添付された手書きのメモ