The Grimoire Archive
グリモア トラッカー 書物

VI: 集中

I.I ひとたび世界がお前の本質に自らの意志を切り刻むと、その潜在的な力を理解する時が訪れる。 I.II 明らかになったお前の潜在能力は伝染し、拡大する。 I.III それはお前の全てになる——あらゆるものを飲み込み、お前がなりうる全てを見せつける。 I.IV 全ての望みが叶うと思うな。 I.V 自身の力の及ばぬことに固執すれば、囁きの目的を失うことになる。 I.VI そうなれば終着地点以外には辿り着けなくなるだろう。 I.VII 最初の一音から最後の抱擁まで己の真理を保ち続けよ、さもなければ手に入るのは、自分の叫び声が永遠そのものにぶつかって返ってきたやまびこだけだ。 「全てをあるがまま受け入れよ。まだ手に入れていない約束の報酬のためにとどまれば、道を見失い、二度と戻れなくなるだろう」 ——「憂愁の書」第7巻、第6の「知見」 オルサと私はリッジで沈む太陽を眺めながら静かに意見を交わした。平穏な時間だったと記憶している。平穏で優しかった。我々は好奇心や浮ついた気持ちでこの道を選んだわけではない。我々の研究は実に堅実かつ重要なもので、1人の先駆者の命を奪った罪深い悲劇の解明を目的としていた。ヨルとは何者だったのだろうか? 重要なのは彼の死だけではない、狂気が彼を飲み込む前のこともだ。彼の人生から学ぶことはあるのだろうか? そこから教訓を得ることで、彼のような暴力的な破滅を防ぐことができるのだろうか? この道の先に答えがない、あるのは悲しみだけだと言われてきた。我々は弱くなる光、背の高い草、焼けた大地に立っている。悪党が撃たれ、育つものは何もない場所だ。いずれ辿り着く答えの重さは我々にとっては重要ではなかった——旅から得られる知識こそが報酬となるだろう。一歩進むごとに我々は新たな発見をし、光の先にある未知の世界に対する知識をより深めていくことになるのだ。 ——テベン・グレイが翻訳した古代ハイヴ文書とそれに添付された手書きのメモ