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記録者: 書記官トゥラザト
以下の内容は、カバルの最も偉大なる皇帝であるカルス皇帝の偉業および卓越した発見に関する、嘘偽りのない記録である。皇帝の最も忠実なる配下による証言を、最も信頼される書記官達が記録した。
反逆者達の許しがたい裏切りによる苦難の中、皇帝の偉大なる統治および不当な追放を記録するべく、歴史書である「クロニコン」を執筆することをカロス皇帝が命じた。王室史学者であるトゥラザト書記官およびシャガク書記官がこの大任を拝し、これらの貴重な記録の作成、保管を担当した。
以下がその記録である。
陛下がトロバトルの宮殿から追放されたその日、カバルの民は悲嘆に暮れた。無数の帝国の忠実なるしもべと臣下達が路上に繰り出し、嘆き苦しんだ。皇帝との別れの悲しみが惑星を揺るがしたので、簒奪者達はそこまで敬愛される皇帝を殺すことはできないと判断した。このため、皇帝はリヴァイアサンと呼ばれる巨大な監獄船に乗せられ、非道にも故郷から遠く離れた地へと流刑となったのだ。
皇帝は、追放前夜に従者達に次のように語った。
「我はカバルの最後にして最も偉大な皇帝である。歓喜と豊かさの上に建てられた我が帝国は、戦いと残忍さのみを崇拝する簒奪者どもにより奪われた。奴らは帝国を破壊し尽くし、愛する臣民は恐怖による圧政の下で苦しむこととなるだろう」
「いつの日かこの地に帰還し、我が民に安らぎと豊かさをもたらすことをここに誓う。それまでは、新たな時代と未来の始まりを宣言するに留めておく。この時代は、我が敵による検閲や焚書の時代ではなく、人生で最も甘美な味わいをもつ黄金の叡智である、幸福と力の時代として記憶されるだろう。導くに値する者すべてに、その英知を惜しみなく授けよう。愛で繋がった我らは、歓喜を享受することとなるだろう」
「嘘が蔓延る時代の中で、クロニコンは決して消えることのない真実の灯火となろう」