フォゴス・アンテイムドに関して
女王陛下、
変異体。アンテイムド。スポーン・オブ・クロタ。我々は奴をそう呼んでいた。
フォゴスは破壊という目的のためだけに生まれた怪物だ。ヒドン・スワームは呪われた復活の儀式を行うことでこのオーガの命をつなぎ止めた。サモニングピットに繋がれたこのオーガは、スワームの危険性を再認識させてくれる。自然の理に反する存在だ。
しかし、その姿を見た時、予期せぬ感情が私の中に湧いた。それは同情だ。
望まぬ生活を強制される辛さはよく分かっている。この怪物は死ぬべきであり、忘れ去られるべきだった。なのにこの生物は、奴隷として生きることを余儀なくされたのだ。時々、私も同じ感覚に陥ることがある。私の使命は誓いであり特権でもあるが、終わりのない戦いの円環に囚われているような気がするのだ。最後には全てが報われるのだろうか? いずれは安らぎの時が訪れるのだろうか?
思っている以上にこの悪夢が重荷となっているのかもしれない。このような考えが頭の中で溢れかえり、私の判断力を鈍らせている。それでも私は任務を全うする。我が女王よ。あなたのお力添えのおかげでここまで来れた。本当に感謝している。