ナイトメアに関して
イコラ、
この悪夢はどうやら我々の心から抽出されたもののようだ混乱をもたらす暴力的な暗示であり、我々を苦しめてきた過去のトラウマだ。悪夢は過去の記憶を利用して我々をおとしめ、精神を詮索し、最も弱い部分を攻撃する。感情に対するこの攻撃は、我々自身とその目的意識を弱めるためのものだ。だが私は決して揺るがない。感情は克服できる。悪夢の力を完全に理解しているわけではないし、それに本当に打ち勝てるかどうかも分からない。だがこれまでに私が勝てなかった敵は存在しない。
どうにも弄ばれている気がしてならない。あの悪夢は我々にとって大きな障害だ。奴らが守っているものから目を離してはならない。
もしかすると、我々を自分自身と向き合わせ、戦うことそのもに疑問を抱かせようとしているのかもしれない。こうして長い間暗黒の中で暮らすことで、私はようやくそこから抜け出すことができた。私は自分を取り戻すために代償を払ったが、二度と同じ経験はしたくない。ピラミッドが我々を試そうと、その程度で屈したりはしない。
ピラミッドは新たな存在も生み出したが、それはこれまでにない種類の危機をもたしている。私の肉体を傷つけようとはせず、その代わりに精神的な戦いを挑んでくる。私はこの手の戦いに慣れている。ピラミッドは厚かましくも私の目の前にサイ・モタを連れてきた。だがそこに彼女の肉体は存在しない。私の決意を揺さぶるのが目的だ。
確かにこの亡霊を見たことで不愉快な気持ちになった。だがピラミッドは私の意思の強さを見くびっている。彼女に再び会えたことに私はある種の喜びさえ感じていた。何者も私の意思を挫くことはできない。そのようなことは何があっても許さない。危機に瀕している状況ならなおさらだ。
我々が揺らぐようなことがあれば、これまでに積み重ねてきた全て――戦い、痛み、苦しみのない世界を実現するという目的も――一挙に失うこととなるだろう。私が経験したことを他の者が味わう必要はない。私がここにいる限り、誰にもそんなことはさせない… 何としても阻止してみせる。
奴らに光の意味を教えてやる。