The Grimoire Archive
グリモア トラッカー 書物

教義

彼はまともに歩けない状態だった。ゴーストは彼の頭上で静かに空気を切り裂いた。 「一体どうなってる?」彼は理由を求めた。 「空腹で死にかけているのです」ゴーストははっきりそう言った。 「お前は信用できない」彼は岩に登ろうと体を引きずりながら、あざ笑うように言った。 「私なら治せます」とゴーストは言った。 「その必要はない」「分かりました」 「名前は決めないのですか?」ゴーストは質問した。「名前のない者はいません」 「少し黙れ」 「中には自分のゴーストに名前をつける者もいます。名前を決めないと、何と呼べばいいのか分かりません」 彼は気を失っていた。太陽は真上から照りつけ、焼け付くような輝きを放っていた。うつ伏せになった体をサソリに刺された翌日、彼は息を引き取った。ゴーストはそれを止めようとはしなかった。最初からやり直したほうが手っ取り早いと考えたのだ。 ** 彼は目を開くと、ゆっくりと息を吸った。「何とお呼びすればいいでしょう?」ゴーストは再び訊いた。 彼は混乱した様子でゴーストを見た。そして自分の手を見下ろした。 「まだ腹が減ってる」