彼女は果てる
お前は小さい。本当に小さい。私が守ってやらなければいけなかった。私はお前の破片を手に持つが、そこにお前はもういない。愛も、光も、私が抱えられるものは何もない。あるのはこの残骸だけだ。
私のゴースト、私の心よ。お前は私の心だ。私はお前が世界を知れるようにと、この体の抱擁から解き放った。
もう私の心には何も残っていない。光が失われた私の体に息吹は宿っていない。お前が皮と血痕ともつれた髪から造り直したこの体。
お前がこの破片と化したように、私の体も肉片に戻るのかと思ったが、そうはならなかった。私は存在し続ける。光も、導きとなるゴーストもない、この最後の命が残されている。
私は破片を木の下に置く。お前のシェルのプレートは弔花のように供えられた。お前はここで安らかに眠る。遥か昔、ここから遠く離れた場所で、トラベラーが降り立った、優しく、そして死ぬことのないこの地で。
私はお前を置いて行かねばならない。お前は私に残してくれた。脈動する心臓、触れるための手、そして、お前の亡骸から離れていくための足を。