彼は夢を見る
夢なんかじゃなかった。死人は夢なんか見ないからな。だが、夢として説明しないとわかってもらえる気がしないから、夢だってことにしておく。最後の死から蘇ったのは俺が初めてだからな。
というわけで、寝ていた俺は夢を見た。
まず第一に、仮に俺が寝てて、あれが夢だったとしたら (「仮に」だぞ? 俺は寝てもいないし、あれは夢でもなかった。それだけははっきりさせておきたい) 俺は目覚めたくはなかった。あの場所にいれば、目覚めたいと思う奴なんていないはずだ。サンダンス、お前もそこにいた。トラベラーもな。目で見ることはできなかったが、ちゃんと感じられた。骨の髄に感じる深いやつだ。愛としか説明しようがないあの白い光。これまでに失ってきたものが全部戻ってきて、俺はその一部だったんだ。そんな感じかな。俺はその場所で、すべてに溶け込んだ… そこは俺のあるべき場所だった。
そしたら目が覚めたんだ。
そして俺は独りだった。
前回、俺が独りだったのはほんのわずかな時間だった。俺はお前を追うようにして、忘却の彼方へ消えていった。だがその一瞬一瞬が苦痛だった。
そして今、お前のいないこの時間もすべてが苦痛だ。
どうやって進み続ければいいのかわからなかったし、そもそも進み続けたいとも思わなかった。ただここに突っ立って、それで終わり。こんなのはもうこりごりだ、ってな。
でも俺には選択肢がなかった。まだ先があったんだ。それが何なのかはわからないがな。誰も俺にどうしたいかなんて聞いてこなかったし、どうやってやっていけばいいかも教えてくれない。そもそもそんなのは関係ないんだ。勝手に続くんだ。俺を引き連れてな。
だからサンダンス、俺はお前を置いて、独りで進み続ける。そうしないとダメなんだ。
だが、今になっても時々思うんだ。そうしなくてもよかったとしたら、俺はお前と離れることを選んだだろうか?