タイムラプス
記録: 0102O827$LUN-2.244
識別: イヴァン・ルンスキー、ジョルジオ・ヴィタル、リン・チョイ、ラヴ・ラフル、ジュン・ハン、イベラ・ウェン
ロケーション: K1第2採掘現場、コミュニオン、トランシーバーレセプション
脅威検知: レベル3、9――異常を確認、クルーに障害
脅威対応: 対応策E、別紙記録2392、ラスプーチンに保管//報告
AI-COM/ファイアウォール//シフト終了。シフト交代のためトランシーバーレセプションから出てください。
「何だ? もうか?」
「まだ3時間も経ってないよな?」
「ああ」
「おい、リン。リン。聞こえるか?」
「ごめん。その、一番深いところにいた。何かあった?」
「ファイアウォールによると、シフト交代の時間だと」
「うん? 私のデータステムでも同じだわ。交代みたいね」
「ああ、でもどうも変な感じじゃないか? それに引き継ぎチームはどこだ?」
「ファイアウォール、次のシフトのチームはどこ?」
AI-COM/ファイアウォール//まもなく到着します。
「ああ、だがもう着いていてもいいはずだ。遅れるなんてありえない」
「まあ、心配しても仕方がないわ。遅れてるなら、来るまで作業を続けましょう」
「催眠状態になってるときにあいつらが到着するぞ?」
「向こうが損するだけよ。遅れたのは向こうなんだから」
「やめろよ。ここで口論を始めたくはない」
「リンの言うとおりだ。損をするのはあいつらだ。ファイアウォール、引き継ぎチームが到着する2分前にもう一度知らせてくれ」
沈黙//00:01:36
AI-COM/ファイアウォール//シフト終了。シフト交代のためトランシーバーレセプションから出てください。
「クソ」
「リン。おい、リン。終わったぞ」
「もう?」
「ああ」
沈黙//00:0:22
「満足な結果は得られたか?」
「プログラムに組めそうな発見があったけど捕らえ切れなかった――」
「魚がすり抜けるみたいにな」
「そうね。あなたは川にいたの?」
「湖だ。父親とよく行った、昔は――」
「おい! そこは我々の席だ」
「遅刻よ」
「さっさと出ていけ」
「真面目に言ってるの。9分の遅刻よ」
「そんなわけが… クソ、どうなってるんだ?」
「まあいいわ。とにかく出て行って。私たちの時間が無駄になる」
「はいはい。すぐに移動するよ」
沈黙//00:00:43
「ファイアウォール、俺たちが第1採掘現場から移動してくるのにどれぐらいかかった?」
AI-COM/ファイアウォール//虚偽//15分34秒
「そんなはずない」
「ちょっと、ラヴ、時間が勿体ないわ。既に10分無駄にしてるのよ」
「ああ。分かったよ。それにしても妙だな」