危険地帯
「現実をしっかり見ることだ。あの岩々や金属体は、雨あられと降り注いでくるおそれがある。こっちからの制御は不可能だ。何でもありな現場だな。犯罪の根絶もできそうだ。法律を一切なくせばいい。唯一絶対の正義についても教えてやろうか?7番目のラッパが鳴ったらな。
"じゃ、行くぞ。気をつけてな。頭は旋回砲に、手は柄に。うすうす感じてるだろうが、この視線...殺る気満々で細めた目から出てるっぽい眼光が、お前さんの心臓か頭を狙ってる。もしくは顔に泥を塗るのを狙ってる。
"それからトリビア。今こうやって歩いてんのは血まみれの大地だ。この岸辺は、言ってみれば廃墟だ。ここに住み着こうとした奴らもいたからな。つかの間のフロンティアだった。失われた時代ってやつのまさに暮れ時、希望がひっくり返ってただの休憩所になっちまった。しかも人生の最期に一回しか使えねーじゃねえか、墓場って。
"たまに、姿は見えないがこの世のもんじゃない叫び声だか木霊が聞こえるって奴がいる。怖がる必要は無え。だいたいサポーターが屈伸運動してるとか、古い機械部品がそよ風で軋んでるとか、石とあと何かがすり潰されて叫んでるとか、誰かが警告を発してるとか、そんなとこだ。
"本繫留地、砂州複雑にして安全と言えず」
C.C.ラグランジュ訳『フォールンの書——「入り組んだ岸辺」に関する覚え書きと観察』より抜粋
「これは本当にフォールンの書か?誤訳じゃないのか?」
——ケイド6