漆黒の影
ヴェイル:見たか?
ベイン:カルムのことか?
ヴェイル:ああ。闇の名前を捨て、我々がいかに弱いか話している。臆病者呼ばわりだ。
ベイン:口だけはうまいからな。奴の歪んだ教義に、絶えず新入りが群がっている。
ヴェイル:期待したより多い。
ベイン:ドレドゲンの称号を「獲得」したくて戦ってきた割に、皆あっさり手の平返したな。自分たちの怒りと恐怖に語りかける声を見つけた途端にだ。
ヴェイル:意外だったか?
ベイン:いや、まったく。落胆はしたかもな。憎悪を掻き立てる者に従うような無知な奴らなら、簡単に惑わされて当然だ。結局、これが我々の望みではなかったか? だからこそカルムはこの重荷を引き受けたのでは?
ヴェイル:そうだ。分裂は進んでいる。こちらの人数も増えているが、カルムに加わる者も多い。奴らを撃ち殺したところで、またすぐ武器を取る者がいる。弱者は間引かれている、予定通りにな。