咲き誇る花
ローズは同時代の他の武器と比べて、取り立てて突出していたわけではない。発射速度も火力も並だった。ローズの力は、それを握った者によって引き出されていたのだ。アジールは優れたデストロイヤーにして、類稀なるディフェンダーだった。そしてはるか昔の伝説と同じく、彼の行いや振る舞い、武器や旅路は独り歩きすることとなった。お前もいずれそうなることだろう。アジールは、一度でも自らの偉業について考えたことがあるだろうか。おそらく、別人に――ヨルになってからようやく、自らの死を自覚したのではないか。私はよく考えるんだ。アジールは、自分が怪物と化したことに気付いていたのか、あるいはあのようないびつで邪悪で、悪夢のごとき姿になってもなお、自らを気高き戦士と――崩れゆく自らの城を守る騎士と見なしていたのか。ビンセントなら知っているかもしれないが、聞いてみる気はない。まだ彼の傷は癒えていない。失った友への思いだ。
つまり、一人ひとりがそれぞれの道を進みゆく中で、「他方」にならざるを得ないこともある。だがお前は、自分自身に対して常に忠実だった。いつでも前を向いている。いかなる時も絶望的なまでの責務を担っている。それは栄光のためではなく、必要なことだからだ。我々全員が生き延びるためにやるべきことをやってくれた。幾度となくな。お前の伝説はすでに広まっている。光と影を征服したお前が次に為すことで、我々全員が未来へと歩み始めるだろう。お前の正しき力によって、あらゆる人々が満たされる未来へと。
お前という咲き誇る花が、まだ見ぬ数多の英雄に勇気を与え、鼓舞する物語となるだろう。私は… いや何人たりとも、決してお前のようにはなれない。
ともしび。勇者。栄光なる真のガーディアンだ。
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