The Grimoire Archive
グリモア トラッカー 書物

清浄

[VanNetの暗号化ルーターより報告] この符号は、削減、清浄、もしくは生贄による浄化を示している。トラベラーに対する我々と宿られた兵の関係を皮肉を込めて比較しているのかもしれない。我々を「光を奪われし者」と考えるのはよくある異端信仰だ。ただその違いは明白だ。我々は選択肢を失うことはない。我々は自らの運命を自分で決める。 [ハイヴの革にイオの石で刻まれた私信] この解釈についてはザヴァラに自信があるようなことを言ったが、実はあまり明確ではない。友人にも言ったが、「清浄」をはっきりと定義するのは簡単ではない。解釈の方法はひとつではないのだ… ハイヴ伝承の研究者である私は、清浄と聞くと最終形を想起する。その形は排除可能なものが全て失われても残り続ける。ただ、ハイヴが信仰しているのは苦悩と削減だけだ。本当の敵はニュアンスに富んでいる。それが私に問いかけてくるのだ。なぜトラベラーは我々から本来のアイデンティティを奪い取ったのだろうか? ガーディアンとして、私は一度も過去を必要としたことはない。目の前にあるものだけが大切だった。私には人々の姿が見えた。彼らに触れることができた。彼らのために戦うことができた。 だが私はゴーストと光を失った。月の地中深くを巡るトンネルに閉じ込められ、私はトラベラーを呪った。トラベラーは慰めとなる子供時代の記憶を私に残してはくれなかった。シティには両親も大切な友人もいない。私の帰還を待ち望んでいる者は誰もいないのだ。エリアナ、サイ、オマール、ヴェルだけだ。彼らだけが私の頭に浮かんだ。 もちろん、こんなことはこれまで考えたこともなかった。トラベラーの手による記憶喪失は、もっと好意的に解釈することもできる。 過去の傷と恐怖から解放された我々には、新たな力とスタートが与えられる。そうすることで我々が正しい道を歩めるようになるとトラベラーは考えているのだ。そして我々は人類を守ることを自らの使命とする。自己ではなく、他者を選び取る。 だからこそトラベラーは何も言わないのかもしれない。あまりにも声が大きすぎれば、どうしても威圧的になる。トラベラーは我々に選択させるため、息を殺しながら待っているのだ。 [わずかな空白] エリアナのゴーストからメッセージを受け取った。環境都市の保管庫でパイナップルの種を見つけたらしい。私にそれを育ててほしいそうだ。