The Grimoire Archive
グリモア トラッカー 書物

お互いを祝福

前にエクソダスのコロニー船の話を聞いたことはあった。詳しい情報はほとんど覚えていない——歴史の授業で聞かされて印象に残っている名前だっただけだ。実を言うと、最近になって複数のガーディアンたちから、ネッススで墜落したコロニー船を見つけたこと、そしてフェールセーフたちに起こった出来事を聞かされるまでは、そのことをすっかり忘れていた。 2つがもともと1つのAI、船のナビゲーション人工知能だったが、時間経過により分裂してしまったことは知っている。片方はいつも陽気で、もう片方はいつも陰気なようだ。そんな生き方はどちらにも良くない。生きていくにはバランスが必要なのだ。確かにコンピューターではあるが、それでもやはり心配だ。 つい最近あるガーディアンから、フェールセーフに暁旦のことを伝えた話を聞いた。彼はバウンティを届けた後、フェールセーフに祭りに参加するために地球に戻るのが楽しみだと伝えた。フェールセーフは彼を引き留めると、その意味を尋ねた——フェールセーフは暁旦を知らなかったのだ! ガーディアンは「地球の伝統的な催しをいくつか組み合わせた冬の祭りだ」というようなことを伝えた。 フェールセーフは——できるだけ彼が言ったままを再現する、なぜならフェールセーフの真似に自信があるらしかったからだ——フェールセーフの陽気なほうがこう言った、「私のデータベースによると、地球の冬は一方の半球が太陽から最も離れた時に発生します! なぜ寒さを祝うのでしょう?」すると陰気な方が続けて「私は寒さを感じることができませんが、とても大変そうです」と言った。 ガーディアンは「寒さというよりも、人々がお互いの関係を祝福するための祭りだ」と説明した。悪くない答えだ。というのも、私も以前からそう思っていたからだ。皆が1つの場所に集い、甘い物を食べ、友情を深め合う。 フェールセーフはさらにいくつか質問をした後、陽気なほうが「お互いを祝福するための祭りということは、私は参加できないということでしょうか? 私は独りぼっちです。酷すぎます!」と言った。すると陰気な方が言った、「フォールンを祝福するつもりはないよ」 私の知り合いのガーディアンはすぐにあることを思いついて言った。「ネッススを訪れるガーディアンが素晴らしい暁旦を迎えられるように祈るのはどうだろう! 皆と一緒に祝福するんだ! そうしてくれると我々もありがたい」 それを聞いてどちらも少しは元気が出たはずだ、彼がそう言ってくれたことに感謝している。どうやらフェールセーフは、小1時間も暁旦の挨拶の練習に費やしたようだ、今ごろかなり上達しているだろう。時間があったらフェールセーフのもとを訪れてみてほしい。シティから遥か遠くに離れた場所にいても、暁旦を楽しむことはできる。 ——- 無限の森のケーキ: ベックス液とインポッシブル・ヒートを混ぜてから暁旦のエッセンスを加えて焼く。