失われたリージョン(11)
「そしてその、ヘッドレスとやらだが」カイアトルは考え込むように牙をもたげながら、口を開いた。「戦士なのか?」
「ええ」カバルの女帝を見上げながら、エイドは言った。「実は、元はカバルだった可能性もあり、今、その物語を調べているところで。陛下お付きの方々からも同じような話を聞きましたし、カバルは強い口承文化をお持ちとのこと。燃える頭、普通では考えられない大きさの剣などにまつわる伝承があったりは?」
カイアトルは考えた。
「炎を食べ、炎の中を歩き、炎を吐いたカバルならいた。だが、それくらいだな」
「そうですか」エイドは残念そうな様子で言った。カイアトルはその巨大な手をエイドの肩に置く。
「頭部が燃えた『だけ』の戦士ならば大勢いた」と慰めの代わりに言う。「ずっと燃えていたわけではなかったがな」